2011年2月23日水曜日

たまには真面目に、今後の人事の課題

ジンジュールという人事系Webサイトの編集部からアンケート依頼のメールがきた。
ときどき原稿を書かせていただいている労務行政研究所さんからの依頼なので、早速PCで回答した。

正確な文言は覚えていないが、
「今後、人事分野で重要度が高まる課題を5つ選択してください」
という設問があった。
挙げられていた選択肢はいずれも無視できないものばかりだったが、その選択肢の中で僕がとくに重要と感じたものは「モチベーションの向上」「キャリア・能力開発」「中高齢者の活性化」だ。
これらは、相互に密接に関連する。

バブル崩壊以来、多くの日本企業が成果主義を導入し、人件費のコントロールを強化した。
僕もコンサルタントとしてその流れを推し進めてきた一人なので、あまり大きな声ではいえないのだが、成果主義には功罪がある。
成果主義は、人件費のコントロールを利かせることによって経営バランスの改善には寄与したが、それはある種の縮小均衡であって、必ずしも成長エンジンになったわけではない。
僕の意見では、成果主義は基本的には右肩上がりに適合する人事政策であって、「モチベーション3.0」の指摘なども頷けるところがある。

やはり、そろそろ縮小均衡ではなく、成長に向けた動きが必要だ。
一方、日本は人口も減るし、中高齢者ばかりの国になる。
少ない人数で、一人ひとり(今後は、その大半が中高齢者になる)が、最大のパフォーマンスを上げていくには、個々人のモチベーションが重要だ。いくつになっても能力開発、キャリア開発の意思と機会が必要だ。
心の底から、そう思う。

若い人たちの問題が重要であることは、論をまたない。もちろん、昨今の就職難の解消は喫緊の課題だ。
だが、それとともに、中高齢者の問題を忘れてはならない。
とくに、企業の人事政策の視点としては、多数派は何かを忘れてはならない。

けっして自分が50を超え、(一般論としては)中高齢層!?の部類に入ったから言っているわけではない。
僕自身は、まったく自分が中高齢層だという自覚はないしね。
(それが問題!? いや、そうは思わないなぁ・・)

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