2011年1月27日木曜日

組織の反射神経

十数年前、某新聞社のコンサルティングを行ったときに、編集局の政治部長に伺った話を思い出した。
「政治記者は、A議員がC議員に会った、D議員がE議員に会ったというような主観をはさまない事実をデスクに報告する。個々の記者が判断するということではなく、とにかく事実を正確にデスクに上げる。政治には目くらましの行動も多いので、デスクが複数の情報を総合して判断するというのが基本だ」という趣旨の話だった。

なるほどなと思ったのを覚えている。われわれの仕事の現場でもいろいろなことが起こっている。

その時、その場にいなければ分からない、on the spot の情報は貴重だ。スマートスクラムは、そのような現場の生情報を関係者間で共有し、アクションプランの更新に活かすためのツールとして企画し、開発した。
もちろん「その時、その場にいなければ分からない情報」なので、それを完全に共有することはできない。ただ、現場の生情報を把握し、スピーディな対応をとろうとすることは重要で、それが「組織の反射神経」なのだろうと思う。

どうやって組織の反射神経を上げるか。
ひとつは、情報を伝えるスピードと質。当たり前の話だが、伝言ゲームで伝えるよりは、その時、その場にいた人がその場から自分で直接情報発信し、その情報を必要とする人が直接その情報にアクセスすることができれば、情報伝達は早く、そして正確になる。
ただ、情報の判断という面では、ひとつの情報だけで判断するのは危険なケースも多い。複数の現場情報を収集、集約することができれば、それに越したことはない。
スマートスクラムはそれをサポートするツールだ。ITの進化のおかげで、実にいろいろなことが可能になってきている。

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